Ride&Fish

2025-05-25

サイクルトレイン「KettA」を駆使! 伊勢志摩ライド&フィッシュ5人旅 <後編>

(前編あらすじ)
近鉄が運行するサイクルトレイン「KettA」で伊勢志摩へと乗り込んだ5人。ライド&フィッシュイベントの下見というミッションもそこそこに、とにかく魚を釣ろうと意気込んでペダルを漕いだ彼らを待っていたのは、まさかの全員ボウズという洗礼だった。夕方の電車で帰らねばならないなか、果たして魚を釣ることはかなうのか!?


前編はこちら


釣り人の朝は早い。まだ暗い朝5時、生憎の小雨にも関わらず自転車の一団がライトを煌々と照らしながら和具漁港へとやってきた。ASAKEN副店長とSHOTAROくんは夜明け前にアジ狙い。KAGE店長は明るくなってからの青物狙い。辻啓と小俣はエギングでアオリイカ狙いと、それぞれの得意な釣りで朝マズメを攻める作戦。


小雨なんて関係ない。むしろ釣れそう、という釣り人の楽観さは美徳である。


早朝の漁港に歓声が! ASAKEN副店長が、見事アジを釣り上げました。狙い通りにゲットした今回の旅の一匹目。そういえば、昨夜の料理にもアジがたくさん出てきたのでした。このエリアの魚影の濃さがうかがわれます。


幸先のよい一匹目。今回の旅のコーディーネーター、ASAKEN副店長が狙い通りアジをゲット。辻啓はすぐさま同じポイントで2匹目を狙う。


魚が釣れる時間帯「ジアイ」がやってきたようです。続いてのヒットはライター小俣。エギへの反応が薄いと見るや、ジョイントミノー(アーマジョイント60S)に結び変えてすぐにヒット! 釣れたのは可愛いカマス。時折起こるナブラの正体はこの子だったみたい。いやぁ、釣り方を変えて結果が出たことが嬉しい。


少し明るくなり始めた頃にカマスがヒット。そういえば、この子も昨晩の食卓で出てきたっけ。


あどけない顔をしているけれど獰猛なフィッシュイーター。今回は食べることが目的ではないのでリリース。


まさに朝飯前。早朝の1時間ちょっとでだいぶ楽しめるのが伊勢志摩のいいところ。雨も収まってきたので、一度宿に戻って朝食をいただく。今日は再び賢島駅へ戻りながら途中で釣りをするプランを確認。昨日とは違うルートをとることでさきしま半島のライドを満喫したい。荷物を整えて、いざ出発! 「志摩半島」さん、お世話になりました!


ご飯の美味しい旅館「志摩半島」。また来たい〜。


このエリアが自転車で走りやすいことは昨日確認済み。若干のアップダウンも、ライドのいいスパイス。見慣れない軒先や、集落の雰囲気を楽しみながらペダルを踏んでいきます。そして着いたのは見たことのある漁港。昨日最初のポイントとして入った波切漁港でした。あれだけ見えていたイカや、時おり起こったボイルがみな忘れられなかった模様。2匹目のドジョウを狙おうというわけです(昨日釣れてないですが……)。


異文化を楽しむ釣り


途中、ローカルスーパーの「ぎゅーとら」でご飯の買い出し。自分の生活圏とは違う地域のスーパーマーケットってなんでこんなに楽しいのでしょう。見たことのないおやつや惣菜に目移りしつつ、もちろん釣り人ライダーたちは鮮魚コーナーのチェックも欠かさない。ずらりと並ぶ見慣れない魚介類に、この地域の食文化を垣間見たのでした。


波切漁港では、先ほど買ったお惣菜でピクニック。「ぎゅーとら」のコロッケはチェーン全体で1日に10000個売れるという(!)名物惣菜らしく、サクサクで美味しい。これも広義の伊勢志摩の恵み……! 腹ごしらえを済ませると、めいめいに釣り竿を取り出して釣り開始。相変わらず辻啓が一番乗りでルアーを投げている。


しかしここでのファーストヒットはSHOTAROくん! アジングが好きだという彼らしく、テクニカルな釣りでネンブツダイをゲット。


見えていた魚に口を使わせた粘り勝ち。今回ライトタックルにこだわっていたSHOTAROくんが見事魚を釣り上げた。


クールな彼も満面の笑み。できるかい、笑顔!


昨日釣れなかったポイントで魚を引き出せたことで、残るメンバーのモチベーションもアップ。丁寧に丹念に、ルアーのアクションに繊細さが加わります。続いてのヒットはライター小俣! エギングにこだわり執念でアオリイカを一杯釣ることに成功したのでした。この秋に、シマノインストラクターの湯川マサタカさんからしまなみ海道で教わったエギングのメソッドが活きた! こういう瞬間があるから、釣りはやめられません。


会心の1パイ! ハードルアーからエギに変えてのヒットが嬉しい。できるかい、笑顔!


エギングとライド&フィッシュは本当に相性がいいのです。このことはまたいつかスクエアブログで熱弁させてください(笑)


青物にこだわるKAGE店長と辻啓はひたすらにメタルジグの遠投を続けたものの、釣果はなし。しかし潔い釣りでした。きっと次回、春には大物を釣ってくれるはず。それにしても鼻息荒めに乗り込んできた2人は大変悔しそうです(笑)それでも各人が思い思いの釣りができるフィールドの懐の深さは素晴らしいの一言。


青物を狙い続けたKAGE店長と辻啓。魚影の濃さを考えると、あとはタイミングだけという気がします。


絶景風呂で旅が完璧に仕上がる


帰りの「KettA」が賢島駅を出るのが16時21分。軽やかにペダルを漕いで来た一行にはまだ少し時間があります。そこで温泉でさっぱりと汗を流すことに。実は「KettA」のチケットがあると、駅から自転車で2分のところにある和風リゾート旅館「賢島宝生苑」の日帰り入浴が半額になるのです。しかも、「KettA」の運行日に合わせてサイクルラックを設置してくれるというからなんとも嬉しい心遣い。


2016年にG7サミットの議長国会見場になったという立派な旅館は、庭園露天風呂からの眺望もお見事の一言。正直、この温泉に入りに来るだけでも価値があります。自転車に乗って、釣りをして、温泉に入って、サイクルトレインに乗る。これ、完璧な休日の過ごし方。


宝生苑のロビーからの眺め。いい景色……。


露天風呂も同様に絶景が広がる。この温泉だけでも、入りに来る価値があります。


賢島を出る「KettA」には汗を流してさっぱりした一同の姿があったのでした。電車が走り出してから、お疲れ様の乾杯!(もちろんノンアルです)釣れても釣れなくても、充実感溢れる旅を喜んだのでした。伊勢志摩ライド&フィッシュは、どうやら相当ポテンシャルがありそうです。2025年5月にはシマノスクエアのイベントとして開催予定とのこと、ぜひ次回は一緒にこの素晴らしいロケーションを楽しみましょう!


伊勢志摩を自転車と釣りで満喫しきって、5名みなこの表情。無理もないのです。だって楽しかったから!


KettAで帰ります。 大阪上本町駅から徒歩で帰れるなら、車体のイラストのようにビールを飲みながら帰るのも楽しそう(今回はガマン)


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上本町に帰ってきた。旅の終わりは少しさみしい気持ちになります。また5月に今度はみなさんとご一緒に楽しみたいと思った一同なのでした。